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<研究論文>「他人の足」 : 当事者であるということ
https://doi.org/10.15055/00007458
https://doi.org/10.15055/00007458ea87fd2f-b280-433f-8c95-cf5ff3ad1d70
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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![]() |
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||
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公開日 | 2020-03-24 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | <研究論文>「他人の足」 : 当事者であるということ | |||||
言語 | ja | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.15055/00007458 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
著者 |
四方, 朱子
× 四方, 朱子 |
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著者別名 | ||||||
識別子Scheme | WEKO | |||||
識別子 | 21304 | |||||
姓名 | SHIKATA, Shūko | |||||
言語 | en | |||||
抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 大江健三郎の初期短編の中に、「他人の足」(初出:『新潮』第54 巻第8 号、1957 年8 月)という脊椎カリエスの少年たちの物語があるが、このテクストは大江の文壇デビューの最初期に書かれているにもかかわらず、その後の大江小説の特徴を多く備えている。この短編を、その語り手が脊椎カリエス患者の当事者の一人称視点であることに注目し、分析することで、この短編が持つ複層的なゆらぎがもたらすリアリティを明らかにしたいと考える。 「他人の足」は、従来、大江自身が著した「後記」の中の、「監禁されている状態、閉ざされた壁のなかに生きる状態を考える」という記述を受けるかたちで、江藤淳や紅野敏郎らのような大物評論家らが、率先してその記述を追認し評するという傾向にあった。しかしこのような読みは、このテクストがわざわざ「障害者」を語りの中心に置いている事には触れずに済ませてしまっている。 このことを問題視した先行研究をひもときつつ、改めて「他人の足」を読むと、その時代には脊椎カリエスの化学療法が始まりだした過渡期であり、大江がそのダイナミズムを物語にうまく取り入れることで、 集団とそこから離脱してゆく「 個」 を描き出していることがわかる。 一方で、この短編は、障害者の「性」を一貫して「卑猥(ひわい)」なものとして描き出していることで、現在、身体障害者への性的介助サービスを行う「一般社団法人ホワイトハンズ」などが問題視する障害者の性の権利を差別的に卑下してしまっているという問題もある。ところが同時に、「他人の足」というテクストは、その語りを、先述のように脊椎カリエス患者の当事者の一人称視点に設定することによって、このような差別的視点を内面化しているというリアリティとしても評価できるという、絶妙なバランスを持つものでもある。このような不安定ともいえる表象は、大江文学を分析する上で不可欠であろう。 |
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言語 | ja | |||||
書誌情報 |
ja : 日本研究 en : NIHON KENKYŪ 巻 60, p. 141-157, 発行日 2020-03-31 |
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ISSN | ||||||
収録物識別子タイプ | EISSN | |||||
収録物識別子 | 24343110 | |||||
ISSN | ||||||
収録物識別子タイプ | PISSN | |||||
収録物識別子 | 09150900 | |||||
書誌レコードID | ||||||
収録物識別子タイプ | NCID | |||||
収録物識別子 | AN10088118 | |||||
著者版フラグ | ||||||
出版タイプ | VoR | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||
その他の言語のタイトル | ||||||
その他のタイトル | Ōe Kenzaburō's "Tanin no ashi": The Narrator being the Individual Tōjisha | |||||
言語 | en | |||||
出版者 | ||||||
出版者 | 国際日本文化研究センター | |||||
言語 | ja | |||||
出版者 | ||||||
出版者 | International Research Center for Japanese Studies | |||||
言語 | en | |||||
キーワード | ||||||
言語 | ja | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 大江健三郎 | |||||
キーワード | ||||||
言語 | ja | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 「他人の足」 | |||||
キーワード | ||||||
言語 | ja | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 一人称小説 | |||||
キーワード | ||||||
言語 | ja | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 障害者 | |||||
キーワード | ||||||
言語 | ja | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 当事者 | |||||
キーワード | ||||||
言語 | ja | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | Ōe Kenzaburō | |||||
キーワード | ||||||
言語 | en | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | Tanin no ashi | |||||
キーワード | ||||||
言語 | en | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | first-person narrative | |||||
キーワード | ||||||
言語 | en | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | tōjisha | |||||
キーワード | ||||||
言語 | en | |||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | handicapped |