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(\n。その結果、ワークシートでの問題提起が学生に教育的な効果を生んでいることが確認できたが、学生の\n学習状況に合った設問づくりや事前知識の十分な学習をしなければ、よりよい効果を期待できないことも浮き彫り\nになった。そこで本論文では、こうした点についてさらに検証するために、二〇二二年五月二七日(金曜日)に、\n国士舘大学文学部史学地理学科考古・日本史学コースが一年生を対象として行った学外研修「吉田松陰・国士舘と\n彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」での試みとその教育的効果について考察してみたい。\n一 今回の学外研修の趣旨\n国士舘大学は、幕末の思想家で、明治維新で活躍した多くの志士・明治の元勲を育てたことで知られる吉田松陰\nの教育を模範としている縁により松陰の墓所がある松陰神社の近くにキャンパスを構えている\n( ( (\n。吉田松陰は幕政批\n判を強めたことにより、安政の大獄で一八五九年に二九歳で刑死したが、その後に門下生が長州藩主毛利家の別邸\n(抱屋敷)があった世田谷若林の地に改葬し、一八八二年には最後の長州藩主であった毛利元\nもと\n徳\nのり\nや門弟らがこの地\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n63 に松陰神社を創建した。そして国士舘はその関係者の松陰を慕う志に感銘\nした松陰神社の宮司の厚意により、毛利家所有地(現在の国士舘大学メイ\nプルセンチュリーホール付近一帯)を含む神社の隣接地に校地を構えるこ\nとになった。\n松陰神社の境内には松陰ほか烈士の墓所や社殿、松陰の門弟や縁故者が\n寄贈した石燈籠などのほか、松陰が塾主をしていた萩の松下村塾を再現し\nた建物もある(資料①)。この建物はもともと国士舘が構内に建て、\n一九四一年に松陰神社に寄贈したものである。\nまた、国士舘大学の周辺には松陰らを安政の大獄で弾圧・処刑したこと\nにより、水戸浪士らによって桜田門外の変で暗殺された江戸幕府大老の井\n伊直弼の墓所がある大\nだい\n谿\nけい\n山\nざん\n豪徳寺もある(資料②)。曹洞宗の古刹である\n豪徳寺は彦根藩主井伊家の江戸の菩提寺であり、直弼以外の歴代藩主の墓\nもあり、国指定史跡になっている。\nなお、豪徳寺は招き猫発祥の地としても知られている。彦根藩二代藩主\nの井伊直\nなお\n孝\nたか\nが鷹狩りの帰りにこの地を通った際に、寺の門前にいた猫に手\n招きされ、寺に立ち寄ったところ、突然の雷雨を避けることができ、さら\nに和尚との話も楽しむことができて感動したとの伝承がある。そのため、\n境内には、招福観音を祀る招福殿があり、寺務所では招き猫(招福猫児)\n資料①松陰神社境内にある松下村塾の再現建築(撮影:筆者小川)\n64\nを購入することもできる。招き猫は願いが叶うと招福殿に納める習慣があ\nるため、招福殿周辺には福を招いたとされる多くの招き猫を見ることがで\nきる。また、境内の三重塔にも招き猫の彫り物がある。\n境内の中心にある仏殿は直孝の娘の掃雲院が父の菩提を弔うために建て\nたもので、掃雲院が、江戸初期に中国福建出身の禅僧の隠元隆琦が開いた\n黄\nおう\n檗ば\nく\n宗\nしゅう\nの名僧の鉄\nてつ\n眼\nげん\n道光(宝蔵国師)に帰依していたために、仏殿や鉄\n眼の弟子で仏師の松雲元慶(祥雲)作の仏像には中国風の黄檗宗の様式を\n見ることができる。\nところで江戸時代には、世田谷や太子堂など計二〇箇村が彦根藩世田谷\n領となっていて、それを治めるために世田谷代官が置かれていた。世田谷\n代官は領内の年貢の収納や治安維持などを村々の名主・年寄に指示をしな\nがら処理をし、豪徳寺で行われる法要などの準備にも携わっていた。そし\nて石橋山の戦いで知られる武将の大庭景\nかげ\n親\nちか\nの子孫とされ、戦国時代には世\n田谷を拠点としていた吉良氏(足利氏のながれをくむ名家)の重臣であっ\nた大場氏の子孫が代官職を世襲で務めていた。\n国士舘大学から歩いて一五分ほどの場所にある世田谷代官屋敷はこの世\n田谷代官の居宅兼役宅で、大場代官屋敷とも言われ、東京都内に唯一残る\n大名領の代官屋敷ということで、一九五二年に都史跡となり、さらに\n資料②豪徳寺の山門(前方奥が仏殿)(撮影:筆者小川)\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n65 一\n九七八年には主屋と表門が国の重要文化財に指定されている\n( ( (\n(資料③)。ま\nた、隣接して日本の近代建築の巨匠の前川國男が設計した世田谷区立郷土資料\n館の建物もある。\nなお、世田谷代官大場家の末裔で、東京帝国大学を卒業して明治から昭和に\nかけて農業技術の分野で活躍し、世田谷の地域振興に尽力したことでも知られ\nる大場信\nのぶ\n續\nつぐ\nは、地域連携として国士舘商業学校の初代校長を務めている\n( ( (\n。\nまた、世田谷代官屋敷前の通りは毎年年末と年始にボロ市が開かれることで\n知られ、ボロ市通りと呼ばれている。ボロ市は戦国時代に北条氏が開いた楽市\nに起源があると言われ、江戸時代には正月用品や農機具などを売る歳の市で\nあったものが、明治時代に入り、古着などの売買が主流になり、ボロ市と呼ば\nれるようになったとされる。現在は一二月一五日・一六日、一月一五日・一六\n日に開かれ、多くの人で賑わっている。\nこのように国士舘大学周辺には国士舘大学の歴史とも縁がある重要な史跡が\n多く存在している\n( ( (\n。考古・日本史学コースでは従来初年次教育として秩父の宿\n泊施設でフレッシュマンキャンプという合宿形式の研修会を実施していたが、\n新型コロナウイルスの流行を受けて実施できなくなったため、今年度は新たな\n試みとして、コース主任の筆者眞保と一年学年担当の筆者小川が大学近隣にあ\nる上記の史跡に注目し、これらを活用した学外研修を企画・運営することとし\n資料③世田谷代官屋敷を見学する学生たち(撮影:筆者小川)\n66\nた。また、地域連携による教育活動を試みたいとの観点から、\n世田谷区立郷土資料館との連携も模索することとし、さらに国\n士舘史資料室にも協力を依頼することにした。\nそして今回の学外研修の目的を、松陰神社と国士舘史資料\n室、および彦根藩主井伊家ゆかりの豪徳寺と世田谷代官屋敷\nを、グループワークをしながら散策し、最後に、その観察結果\nをまとめて発表するという一連の作業を通じて史跡に対する観\n察眼を養うこととし、このような研修を通じて史跡に対する観\n察眼を養うことは、卒業論文のテーマ探しや史資料の検証作業\nを行う上でとても重要な作業となるとした。なお、学生には寺\n社見学の目的は参拝ではなく史跡見学であると補足説明も行っ\nている。\nまた、入学初年度ということで、学生同士の人間関係づくり\nを促すことも重要であると考えられたため、各二〇名程度の班\nを八つ編成し、班ごとにグループワークをすることとし、各班\nには専任教員一名が付き添い、加えて三年生のスタッフ二名を\n配置して引率や指導を担当してもらうこととした。\nさらに、冒頭で述べたように、「観察」や「気づき」の視点\n資料④ワークブックの散策マップ(作成:筆者小川)\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n67 を\n提示した設問からなるワークシートと事前学習が重要であると考えられたため、今回は、史跡見学の前にまず十\n分な事前学習をすることとし、また、スケジュール、事前学習のレジュメ、各史跡の解説文(カラー写真つき)、\n学生の記入欄、散策マップ(資料④)を掲載したワークブックを作成して活用することとした。ワークブックは、\n筆者小川が、国士舘史資料室の熊本好宏専門員と世田谷区立郷土資料館の学芸員の協力を得ながら作成し、当日は\nこれを使って研修を実施した。また、事前準備では、筆者小川が郷土資料館と国士舘史資料室と打ち合わせを行\nい、郷土資料館と国士舘史資料室にはパンフレットも準備してもらい、当日はそれらも学生に配布した。\n当日の参加学生は一年生一二四名で、運営を担当した筆者眞保・小川以外に、考古・日本史学コースの専任教員\nの勝田政治教授、仁藤智子教授、秋山哲雄教授、石野裕子准教授、夏目琢史准教授、久保田裕次准教授と三年生の\n学生スタッフ一六名、国士舘史資料室の熊本専門員、国士舘大学広報課の津守まどか職員、世田谷区立郷土資料館\nの松浦瑛士・角\nかく\n和わ\n裕子・松本知佳の各学芸員が参加した。\n二 今回の学外研修の内容\n今回の学外研修では、まず、午前の部として事前学習を午前一〇時から一一時半頃まで大学の教室で行った。内\n容としては、筆者眞保・小川が今回の研修の趣旨やスケジュールを説明した後、明治維新期が専門で、『〈政事家〉\n大久保利通・近代日本の設計者』(角川ソフィア文庫、二〇一五年)など多数の著作がある勝田教授が「松陰神社\nと国士舘そして豪徳寺」をテーマに、吉田松陰の思想やそれと国士舘の設立経緯・建学の精神、さらに豪徳寺との\n関連性について講義を行った(資料⑤)。それにつづき、国士舘の史資料の整理研究を進めてきた熊本専門員が\n68\n「国士舘史資料室の展示について」と題して、国士舘の歴史と関連する\n史資料についてレクチャーを行った。\nその後、ワークブックの史跡解説やパンフレット、そしてワークブッ\nクの各史跡の説明文にあるQRコードからスマートフォンで見ること\nができるインターネット上の世田谷デジタルミュージアム・デジタル\nコレクションの画像を見ながら、班員と相談しつつ、これから見学す\nる場所がどのようなところなのかを自分たちで確認し、観察するポイ\nントを各自で考えてワークブックの指定の欄にメモをする作業を四〇\n分程度行った。その際には三年生の学生スタッフに作業をリードしてもらった。終了後は班内で午後のワーク\nショップの段取りの確認をして午前の部を終えた。\n午後の部は、同じ場所に学生が集中しないように違う見学ルートを四つ作り、さらに開始時間を違わせて八つの\nパターンを用意して、それに従って、四箇所の見学地をめぐる散策ワークショップを実施した。そして各見学地を\n観察し、気になる点を話し合いながら、ワークブックにメモをしてもらった。移動の際は、三年生の学生スタッフ\n二名には班の前後にいて班員の交通安全を図ってもらい、付き添いの教員は適宜解説を行った。また、ワークブッ\nクには各見学地を見る際の注目ポイントも記入しておき、それに対するワークもしてもらった。各史跡の注目ポイ\nントは以下のとおりである。\n【松陰神社の注目ポイント】社殿の前には、門下生らが建てた石燈籠が並んでいます。寄贈者にはどのような\n人物がいるでしょうか?\n資料⑤ 松陰神社と国士舘の歴史について\n語る勝田教授(撮影:筆者小川)\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n69 【\n国士舘史資料室の注目ポイント】①国士舘の草創期、一九二五年の校舎建\n設には多額の寄付金が必要でした。どのような企業から支援を得たのでしょ\nうか?②時代と共に、校地周辺の世田谷地域の様子や学生の服装も変化しま\nす。写真資料から気づいた点を挙げてみましょう。\n【豪徳寺の注目ポイント】①山門右側には「不許葷酒入山門」と書かれた石\n柱があります。これは禅宗寺院の入口によくあるもので、「葷\nくん\n酒\nしゅ\n山門に入る\nを許さず」と読み、修行の妨げになる「葷」と呼ばれるニンニクなどのにお\nいの強い野菜と酒を境内に持ち込んではいけないという意味です。②仏殿正\n面上の扁\nへん\n額\nがく\nには「三世佛」と書かれています。三の字は漢数字の「弐」の\n「二」の部分を「三」にして、「三」の意味にしています。これは仏殿内に、\n過去仏の阿弥陀如来、現世仏の釈迦如来、未来仏の弥勒菩薩の三体の仏(佛)\nが祀られていることを意味しています。仏殿内には禅宗の祖とされるインド\n僧の達\nだるま\n磨大師の座像も安置されています。\n【世田谷代官屋敷の注目ポイント】学芸員の解説を聞きながら、間取りの特\n徴や代官屋敷がどのように使われていたのかをメモしましょう。\n世田谷代官屋敷では世田谷区立郷土資料館の松浦・角和・松本の各学芸員\nによる解説があり、学生には、通常は入室できない室内のエリアにも上がっ\nてもらいながら、解説を聞いてもらった(資料⑥)。\n資料⑥世田谷代官屋敷で学芸員の解説を聴く学生たち(撮影:筆者\n小川)\n70\nさらに散策ワークショップの終了後は大学の教室に随時入室してもらい、班ごとに気になる点をまとめる作業を\n行い、午後四時から五時頃まで班ごとに一年生の代表者二名が観察結果を報告し、教員がコメントをしながらまと\nめを行う発表会を行った。\nそして教員全員で報告内容を審査して、優秀班を決めて発表し、最後に、江戸時代の社会史が専門で、『井伊直\n虎:女領主・山の民・悪党』(講談社現代新書、二〇一六年)などの著作がある夏目准教授がまとめのコメントを\n行って研修を終えた。終了後、広報課が大学文学部のホームページに紹介記事を掲載した。なお、病気などで欠席\nした学生に対しては国士舘大学の教育支援システムであるmanaba(マナバ)を通じて、事前学習の動画や史跡を\n紹介したユーチューブ動画も使い、オンライン学習をしてもらうこととした。\n三 今回の学外研修に対するアンケートの結果と分析\n今回の学外研修終了後に、参加学生に対してmanaba を使ってアンケートを実施し、一一一名より回答を得た。\n以下ではその内容について検証しながら、今回の学外研修の教育的効果について考察してみたい。\n【1】今回の学外研修の内容に興味をもちましたか?\nこの設問については、「はい」が六五名(五九%)、「まあまあ」が四四名(四〇%)、「いいえ」が二名(二%)\nとなり、多くの学生が比較的に興味を感じる内容であったことが確認できる。\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n71 【\n2】今回の学外研修で歴史学に対する関心が高まりましたか?\nこの設問については、「はい」が七六名(六八%)、「まあまあ」が三二名(二九%)、「いいえ」が三名(三%)\nとなり、七割近くの学生が歴史学に対する関心を高める作業になったと感じ、否定的な回答が少ないことから、歴\n史学系の専攻の入学初年度教育としては非常に有用であることが確認できる。\n【3】今回の学外研修で史跡に対する観察眼が養われたと感じましたか?\nこの設問については、「はい」が六〇名(五四%)、「まあまあ」が四四名(四〇%)、「いいえ」が六名(五%)、\n無回答一名となり、過半数の学生が、観察眼が養われたと感じ、否定的な回答が少ないことから、多くの学生に\nとって観察眼を養う作業になっていたことが確認できる。\n【4】見学した史跡の中で興味をもったものにチェックをしてください。複数可\nこの設問については、①松陰神社:四五名(四一%)、②国士舘史資料室:一七名(一五%)、③豪徳寺:四三名\n(三九%)、④世田谷代官屋敷:五一名(四六%)となり、松陰神社・豪徳寺・世田谷代官屋敷については四割前後\nの学生が興味をもっていることが分かり、これらの史跡を見る作業が学生の興味をひいていることが確認できる。\nまた、「興味をもったものについて具体的に書いてください。」との設問に対しては以下のような回答がみられた。\n【松陰神社】\n松陰神社については、「石燈籠にとても興味を持ちました。」「有名人の名前が彫られていた石燈籠がとても印象\n72\nに残っています。」「教科書で見たことがある歴史上の偉人たちが松陰神社に石燈籠を奉納していたので意外と身近\nにすごいところがあるのだなあと実感できました。」「山縣有朋や伊藤博文の他にも初めて知った歴史上の人物の名\n前が刻まれていて面白かったです。」とった回答が見られ、石燈籠に記された著名人の名前を直に確認したことが\n学生に印象深く感じられたことが確認できる。\nまた、松下村塾の再現建築についても、「内装が一部分しか見えなかったので、実際には全体的にどうなってい\nるのか興味がわきました。」「多くの偉人が育ってきた教室にはどのような工夫が施されているのかが気になりまし\nた。また、攘夷以外の日本を動かすための知識はどのように生徒にもたらされていたのかということについても興\n味を持ちました。」「具体的にどういった教育がなされていたのか、松陰の思想や価値観も含め興味を持ちました。」\nといった回答が見られ、直に建物を見たことが、学生に建物の構造や松陰の教育に対するさらなる関心を呼び起こ\nしていることが確認できる。\nさらに、「吉田松陰と国士舘大学の関わりについてもっと詳しく知りたいと思いました。」「松陰神社は山口にも\nあるのでどのような関係なのか気になりました。」といった回答もあり、松陰神社を見学したことが松陰と国士舘\n大学の関係や萩の松陰神社などへの関心につながっていることも窺える。\n【国士舘史資料室】\n国士舘史資料室については、「国士舘大学の昔の写真と現在の写真を見比べられたことです。」「オリンピック関\n係のものがあって歴代のすごい名前が書いてあったことです。」「貴重な資料が置いてあるが、その中でも、支援を\n得た企業とか当時の文書を見て回れるのが面白かった。」「大学が様々な財閥や大手企業などの寄付によって完成し\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n73 た\nことです。」「なぜその財閥や企業が寄付をしてくれたのかとても気になりました。」といった回答があり、写真\nや文書などの展示物やワークブックの注目ポイントが手掛かりとなり、国士舘の歴史とそれを支えた経済界に対す\nる興味が出ていることが確認できる。\n【豪徳寺】\n豪徳寺については、井伊家の墓所について以下のようなコメントがあった。「幕政に関わった井伊直孝や井伊直\n弼などの歴代井伊家の墓があり、井伊家の関係者の多くがこの場所に埋葬されていることに驚いた。」「お墓に興味\nを持ちました。」「豪徳寺に井伊直弼、松陰神社に吉田松陰と処刑した人とされた人が近くに埋められていることを\n不思議に感じました。」「井伊家の墓の戒名についてです。」「直弼の墓は一番奥なのに二代目の直孝の墓は手前に\nあって、配置が気になった。」「豪徳寺では井伊家の墓が沢山あり井伊家のことについてもっと調べて見たいなと\n思った。」「墓の形です。」「墓石に蓮の葉みたいな彫り物があって大仏のような扱いなのかなと感じた。」\n以上のコメントを見ると、井伊直弼はじめ井伊家の墓所を直接見たことが学生に深い印象を与え、さらには墓の\n配置や形などにも興味をもつきっかけになっていることが確認できる。その他に、「招き猫が思ったよりも沢山い\nてとても驚いた。」「なぜ招き猫が奉納されるようになったのかです。」といった回答もあり、招き猫の多さや奉納\nの経緯に興味をもつ学生がいることも窺えた。さらに「みんなの班の意見を聞いて豪徳寺にまた行ってみたいと思\nいました。」といった回答もあり、他の学生の意見により、豪徳寺への興味がさらに深まっている学生がいること\nも確認できる。\n74\n【世田谷代官屋敷】\n世田谷代官屋敷については以下のようなコメントがあった。「江戸時代の代官がどのような場所に住んでいたの\nかを知ることができました。」「代官屋敷に入ってその時代の生活を直に見ることができ、とても興味深かったで\nす。」「昔の代官の暮らしと生活について興味をもった。」「建物が当時のままの姿で、刀や槍があって、江戸時代の\n住まいのようで、感動した。」「普段は上がることのできないところまで上がらせていただいて、自分の気になる場\n所などを細かく見ることができてさらに興味が湧きました。」「世田谷代官屋敷が重要文化財に指定されていること\nもあり、和の雰囲気がとても心地よかったので、他の和の建物を見てみたくなった。」「昔の人それも代官という現\n代では悪役として描かれることが多い人物の家を肌で感じられたことは凄く良かったと思いました。」\n以上の内容から、建物の内部、特に普段入ることができないところに上がって様々な角度から建物を見学したこ\nとが、学生の興味をひいていることが分かる。また、建物について以下のようなコメントがみられた。\n「普通であれば農家は南向きになっていますが、世田谷代官屋敷ではボロ市を管理するために北向きになってい\nることが分かったことです。」「ボロ市の開催される方向に合わせて入口の位置を普通の家屋と変えていることか\nら、地域に根ざした屋敷だったのだろうと考えました。」「茅葺き屋根の構造です。複雑に入り組んでいますが、そ\nの木組みの一つ一つが計算し尽くされている構造になっていて興味深かったです。」\n「代官屋敷の構造、茅葺き屋根の素材についてです。」「世田谷代官屋敷の構造については初めて聞いた内容ばか\nりでした。」「代官屋敷の内装に興味を持った。特に天井板が張られていないため、茅葺きの屋根の裏側や、梁の木\nが自然のままの曲がった形で使われていることが分かり、面白かったです。」「切腹の間が、もし仕事で失敗したら\nいつでも切腹できるという覚悟を表していて、当時の役人の仕事に対する責任感に感銘を受けました。」「用途不明\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n75 の\n部屋が多くあり、それを構造や部屋の広さという観点から部屋の用途を推測する学芸員の方の話にとても興味が\n湧きました。」「土壁のはがれ方や穴の開き方など、実際にこのような感じであったのだなあと、時間をこえたかの\nような体験ができました。残された史料・資料を読み解くことで、過去を今・未来に連れてくる歴史学の努力に、\n魅力を感じました。」\n「茅葺き屋根を止める格子状になった竹に以前から使われていた古い竹と改装工事に際して新しくした竹が交互\nに使われていたことです。」「使えるものは再利用して、工夫を凝らし無駄なものを少なくするという考えにより建\n物を建て直していたので、すごいなあと思った。畳もなるべく安いものを使うことで、節約して建物を作っていた\nのにも興味を持った。」\nまた、学芸員の解説の中でもとくに畳の使い分けに関する説明は印象深かったようで以下のようなコメントが\nあった。「茶の間(居間)と仕事場(役所の間)では畳の種類が違っていて、格の高い人が来る仕事場の畳は縁の\nついた高級なものであり、逆に、自分で使うだけの茶の間では縁のついていない琉球畳という安い畳が使われてい\nたことです。」「世田谷代官屋敷では、畳のヘリには琉球畳というヘリがないものと、現在使われているような畳の\nヘリがあるものがあり、昔は材料や経費がかかるため、琉球畳が一般的だったが、現在ではヘリのある畳が一般に\nなっていることに興味を持った。」\n以上の内容から、建物内部を学芸員の解説を聞きながら見学したことにより、学生が建物の建て方や構造、補修\nの経緯などにも興味をもち、さらにはそれが歴史学への興味の向上にもつながっていることが確認でき、学芸員に\nよる解説の重要性が窺える。\n76\n【5】学外研修の作業で役に立ったと思うものにチェックをしてください。複数可\n①事前学習(講義・レクチャー)\nこの項目は三六名(三二%)という結果となり、以下のようなコメントがあった。「今回行く場所についての知\n識がつくことで、見学が楽しみになった。」「講義を受けて実際に見てみたいという思いが深まった。」「事前講義の\nおかげでどこに着目したらいいのかが明確にわかったので観察しやすかったです。」「実際に見に行った時に役に立\nちました。」「バックボーンを知ってから実際にそこに足を運ぶことで知識を新鮮に感じてとても良かったです。」\n「井伊直弼のお墓と吉田松陰を祀る神社が近いことに興味が湧いた。」「事前知識があることによって、普段はあま\nり詳しく見ないような点にも注目しながら散策することができました。」以上の内容から、講義やレクチャーによ\nる事前学習によって予備知識が得られたことで見学が充実していることが分かり、講義による事前学習の有用性が\n確認できる。\n②事前学習(世田谷デジタルミュージアムなどを使った下調べ作業)\nこの項目は一九名(一七%)という結果になり、以下のようなコメントがあった。「まず事前学習をすることで\n現地に行った時に時間を無駄にしなくていいことが分かりました。」「事前学習では校外学習についての概要に触\nれ、何について学べばいいのかを想像することが出来ました。」「事前に調べたことでポイントに注目して回れまし\nた。」「写真があり、分かりやすい説明があったので役に立った。」「事前学習があったことで建物や石碑に興味を\n持って散策できた。」これらのコメントから、ワークブックやスマートフォンでの世田谷デジタルミュージアムを\n用いた下調べ作業が見学を効率的に行う上で一定の効果があることが確認できる。\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n77 ③\n散策ワークショップでのワークブックの記入\nこの項目は三八名(三四%)という結果になり、以下のようなコメントがあった。「ワークブックに知りたいこ\nとが全部載っていて分かりやすかった。」「知識を知るきっかけや、疑問に対する回答をいただけたことが良かった\nと思います。」「講義では触れないような細かいところを知ることができて歴史への関心が深まった。」「今後の\nフィールドワークや卒業論文において必要な観察するポイントを学べたことです。」\n「いろいろな視点で見ると、いつも何気なく見ている風景から学ぶきっかけとなることがたくさんあることに気\nづくことができた点です。」「この地の歴史について実物を見ながら解説を聞くとわかりやすかったです。」「その施\n設になにがあって、どういった経緯で建てられたかなどが書かれていたので見学の際に注目すべきポイントが分か\nりやすかったです。」「気づいたことをすぐに書くことができ、いろいろなことに気づこうとする意識ができたこと\nです。」\n「実際に現物を見ないとどんなものかわからないし、新たな発見があった。」「班の人たちと歴史的建造物を見な\nがら感想を言い合えたのがよかったです。」「ワークブックでは自分の考えを書き出し、整理することができまし\nた。」以上の内容から、ワークブックの説明文や注目ポイントの記載、記入欄への書き入れ作業が、学生の観察力\nの向上につながっていることが確認でき、注目ポイントつきのワークブックへの記入の有用性が分かる。\n④世田谷代官屋敷での学芸員の解説\nこの項目は八七名(七八%)という高い数値となり、さらに以下のようなコメントがあった。「学芸員の方の専\n門知識が豊富なので、事前学習に肉づけが出来たのは良かったです。」「まず自分たちに質問をしてくれたことで考\n78\nえるきっかけになりました。」「学芸員の方の説明は丁寧かつ繊細であり、あらたな気付きや関心への手助けになっ\nた。」「学芸員の資格を取りたいのですごく見本になった。」「見ているだけでは得られないような情報まで解説して\n頂いたので、解説から気づく点も多かった。」「たびたび学生に質問を投げかける方式の説明でわかりやすかったで\nす。」「学芸員の方の話を伺うことで当時のことをより深く知ることができました。」\n「学芸員の方の解説がとても詳しくてわかりやすかったです。特に屋敷の向きが北側である理由などとても参考\nになる解説が多かったです。」「建物の細かなところ(目では見えないところ)まで説明してくれたところがよかっ\nたです。」「茅の作りや、外観を壊さないように工事をするといった細かい知識を丁寧に教えてくれた点です。」\n「しっかり見ないと見逃してしまうところに意外と興味深いことが隠れていることを学芸員の方の説明で気づくこ\nとができました。」\n「自分では気づかないような細かな点まで知ることができたところです。」「実際に建造物を見ながら専門の学芸\n員の解説を聞いていると、早く理解できて、頭に残りやすいので良かったです。」「もしこのような研修がなかった\nら入れなかった場所に入り、ただ見るだけでは気づかないようなことについて知ることができ、有意義な時間を過\nごすことができた。」「実際に中に入って見られたのが良かった。資料を読み解いて当時の様子を再現したという話\nを聞いて、資料を読解する力が大切であると思うようになり、いい勉強になった。」\n「復元作業に文書の手がかりなども大きくかかわってくることが知れて良かった。」「その場所がどのような歴史\nを辿ってきたのか、何がどういう用途で使われていたのかを知ることができ、まとめ作業の役に立った。また、自\n分の知見を深めることができた。」「史料を根拠にして屋敷の成り立ちを説明して頂き、史料に記載されていないこ\nとも構造上の観点から推測されていて自分の考え方の幅が広がった。」\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n79 以\n上の内容から、学芸員の解説を聞きながら建造物内部を見学するという作業が多くの学生の興味を高めている\nことが分かる。そして、史料も紹介しつつ、学生に問いかけながら、建物の構造や時代背景について丁寧に説明し\nてゆく学芸員の解説が、学生の理解を深め、好奇心を高めていることが確認でき、当該の史跡に詳しい学芸員の解\n説の教育的効果の高さが窺える。\n⑤事後学習(各班の観察結果の発表会)\nこの項目は二八名(二五%)で、以下のようなコメントがあった。「自分の班だけでなく、他の班の人たちの意\n見や考え方を聞けたので役に立ったと思っています。」「自分たちだけでは見つけることや感じることが出来なかっ\nたことや、思いつかなかった考えを共有することが出来た点です。」「班で意見を交換することでより仲が深まっ\nた。」\n「(観察結果のまとめ作業と発表会の)どちらも自分一人で勉強しても気が付かないことを発見する手がかりとな\nり、一人で学ぶよりも多くの人と学んだ方がより理解が深まることがわかった。」「自分で気付くことができなかっ\nた事柄について、たくさんの視点から考察を深めることができた点です。」「同じものを見てもどう感じるかに差が\nあるという点です。」「事後学習でほかの班の発表を聞いて自分の班では気づかなかったことや、こういう風にまと\nめればよいのかなど今後の大学生活で課題をこなすうえでも参考になることがありました。」\n「自分一人では気が付かなかったところも班員や他の班の意見を聞いて新たな発見をすることができた。次また\n学外研修に行く時にはもっと注意深く観察をしたい。」「班の皆で意見を出し合いまとめている時間がとても良いな\nと思いました。また、他の班の意見を聞いて、自分たちとは違う視点でまとめていたり、自分の持っている知識を\n80\n加えたりしていて勉強になりました。」\n「仲間との意見交換や発表会は、自身と仲間との気付き・考察から新たな\n考え方や知識を得る機会となり、より深い学習ができたと実感しています。」\n「はじめはどのように行動していいのかわからず、班の代表にもなり非常に\n焦ったが、先生や先輩の助言や同じ班の友人の協力のおかげで、うまくまと\nめることができた。自分ひとりの考えだと深堀りできなかったが、数人の仲\n間の意見をうまくまとめることでより良い内容の考察ができたことから、話\nし合いや、考えの共有の大事さを改めて感じた。」\n以上の内容を見ると、班内での観察結果のまとめ作業や各班の代表者によ\nる発表会で他の班の意見を聞いたことにより、自分だけでは気づかないこと\nを知ることができて勉強になったとの意見が多く見られ、観察結果のまとめ\n作業や発表会が、多面的かつ柔軟に物事を考える力を養うための有効な作業\nとなっていること、また、コミュニケーション力も高めていることが分か\nり、見学後の意見交換会の重要性が確認できる(資料⑦)。\n【6】ワークブックは役に立ちましたか?\nこの項目は「はい」が七〇名(六三%)、「まあまあ」が三七名(三三%)、\n「いいえ」が四名(四%)という結果となり、ワークブックについて多くの\n資料⑦観察結果の発表会で報告する班代表の学生(撮影:筆者小川)\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n81 学\n生が役に立ったと感じていることが確認できた。また、「ワークブックの内容について、役に立ったこと、興味\nをもったことを書いてください。」との設問に対しては以下のようなコメントがみられた。\n「ねらい、目標を明確に持って見に行かないと、何のために行くのかが不透明になってしまうのでとても役に\n立った。」「最初にどのような所を見てみたいかを決めてから見に行ったのでより楽しめました。」「最初に読んで、\nある程度、理解した上でみるとさらに興味を惹かれました。」「ワークブックのおかげでさらに楽しく見ることがで\nきてよかった。」「ワークブックの内容と照らし合わせながら見ることで、史跡の特徴を掴むことができた。」\n「実際にその地に訪れる前にワークブックの学びがあったからより詳しくより深く学べたと思います。」「史跡の\n歴史や成り立ちについて、その概要が書かれていたので、事前学習の良い手助けになった。QRコードが貼られて\nいたのが特によかった。」「QRコードが貼ってあったので、より詳しい説明が書いてあって分かりやすかった。」\n「ワークブックが細かく作られていて、すごくためになりました。地図が見やすかったです。」「注目ポイントを書\nいてくれたので、着眼点が絞りやすく、観察の時に役に立った。」「地図が見やすい。各場所の見どころが記されて\nいて何を見るのか迷ったときに助かった。」「地図に絵があり、分かりやすかった。」「見学するポイントが書いて\nあったので初めてきたところでも見どころがすぐわかった。」\n「写真がカラーだったので直接行った時にイメージが湧きやすい。」「寺社や施設の歴史や概要などが簡潔にまと\nめられていて、読みやすかった。」「解説がとても分かりやすく、教科書に似た構成で読みやすかったです。」「分か\nりやすくまとめてあって、それを実際に自分の目で見ることで身についたと思います。」\n「写真と共に説明されていたので事前学習がとても進んだ。また年代が細かく書かれていたので、時代区別がつ\nきやすかった。」「史跡についての概要がまとめられていたため、ある程度の知識を持って史跡見学ができて役に\n82\n立った。」「事前に行く場所のことを知ることが出来て良かった。全てのスポットの注目ポイントが書いてあったの\nで回っている時の参考になりました。」\n「ワークブックには周る場所が写真付きで載っているので、観察すべきポイントが分かりやすく、課題をまとめ\nる際にも役に立った。」「事前に単語の意味などが書いてあるためよかった。」「注目ポイントを読んだことでいつも\nなら見ないところに目を向けられた。」「今回行った場所についてとても詳しく書かれていたので事前学習を行う上\nでどんな場所なのかを知ることができて、あ!このことかなどの発見につながったので楽しかった。」\n「松陰神社や代官屋敷の特徴が詳しく書かれていて、調べる前に多くの知識を身につけられた。また、現地で調\nべる時に、補足で見ることができた。」「ボロ市などの知らない単語について説明されていて助かりました。」「自分\nの思ったことを書き込むことで忘れてもメモを見て思い出せるのがよいと思いました。」\n「学んだことを書くことでより頭に入り勉強になると思った。それと同時に新たな疑問点もでてきて楽しかった。」\n「何かを学ぶ時に特に重要なことがピックアップされているので、より効率的に学習できた。」「事前に何を調べれ\nばよいのかがわかったことです。」「世田谷城阯公園の存在をこのワークブックを通して初めて知ったので、訪れて\nみたいと思った。」\n以上の内容から、ワークブックの「学外研修の目的の説明文」や「QRコード」「カラー写真のついた各史跡の\n説明文」「観察する際の注目ポイント」「ワークシートの記入欄」「絵入りの散策マップ」がそれぞれ史跡に対する\n観察力や好奇心の向上に役立っていることが具体的に確認できる。また、世田谷城阯公園など今回見学しなかった\n周辺史跡についても写真入りで説明文を記載したが、そうした情報も学生のさらなる好奇心を高める手助けになっ\nていることが窺える。\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n83 【\n7】学外研修に参加してみた感想やさらに知りたいと思ったことなどを書いてください。\nこの項目では、史跡見学自体について以下のようなコメントがみられた。「今回の学外研修では、寺や神社をま\nわって直に歴史を感じられました。」「机に向かって勉強するのと、実際にその場に行き歴史に触れるのでは全く\n違ったのでとても良い機会になりました。今後も興味をもった歴史上の人物のゆかりの地に行ってみたいと思いま\nす。」「今回の研修で、生の資料を見ることによって得られた経験は写真などからでは得られないものであると感じ\nました。」「自分の足で実際に歩いてその場に赴くことで当時の人の気持ちがわかったりしました。当時の人の生活\n風景なども想像したりしてとても楽しかったです。」\n「はじめは何を知ることができて、自分がそれについて疑問を持てるのか不安だったが、特に代官屋敷に行って\n解説を聞くことで興味を持てました。」「こういう機会がないと、なかなか行かない場所ばかりだったので、自分が\n通っている大学の周りの歴史を知ることが出来てよかった。」「関連性のある資料や寺社を連続して見ることによっ\nて、この地域のたどってきた歴史を感じられました。」\n「なかなかああいった歴史的な建造物や資料について見る機会がなかったので新鮮だった。」「実際に使っていた\n家などに入ることが出来たので、時が戻ったような感覚になった。写真では味わえない歴史の壮大さが感じられ\nた。」「普段は上がれない代官屋敷の内部に上がることができ、一人では体験できないことを経験することができた\nので、参加してよかったと感じた。」\n以上の内容を見ると、史跡に直に触れることが学生に歴史を身近に感じさせ、歴史や史跡に対する興味を喚起し\nていることが改めて確認できる。また、こうしたコメントも見られた。「歴史を学ぶにはもっと遠いところに行く\nなどをしないと学べないと思っていたけれど、こんなに身近にも歴史を知ることができる場所があり新たな発見に\n84\nなった。これから自分の住んでいる町の周りにも歴史を知ることができる場所があるか探してみようと思った。」\n「今回は国士舘に関連した場所を巡ったわけですが、他にも歴史的文化財や寺院など国士舘関係の有無に関わらず\n見てみたいと思いました。」「実際に見たり触れたりすることで記憶にも残るし、新しい発見が出来たことがいい経\n験だった。他の寺や神社も散策してみたい。」「修復をしたとはいえ江戸時代の建物が綺麗に残っていたのはすごい\nと思った。今日回ったところだけではなく、もっと沢山の歴史ある建物を見てみたいと思った。」\n「他のお寺なども散策してもっと歴史について深く知りたいと思った。」「他の歴史的建造物を見る研修会などに\nも参加したいです。」「今回回ったことで自分の身の回りにあるものについても調べたいと思いました。」「歴史的な\n建物の造形を見ることが好きだと言うことに気づいたためもっとさまざまな建物を見たい。」\nこうしたコメントから、今回の学外研修を通じて史跡見学の有用性を学生が理解して史跡見学に興味を持ち始め\nていることが分かり、史跡にもともとあまり興味がない学生に今回のような内容の学外研修が有用であることが確\n認できる。さらにこのようなコメントもみられた。\n「もっと注意深く物事を見なければいけないと思いました。ただ見るだけでなく考えながら見る事が大事だと思\nいました。」「代官などの偉い人と、庶民との生活の差があるのか、またどんな違いがあったのかを知りたいと思っ\nた。」「江戸や明治にさらに興味を持ったので深く知りたいと思った。」「あらたに疑問点がいくつか出てきたため、\nそれについて自分で調べたり、先生に聞いたりしてさらに知識を増やしていきたい。」「昔の家の作りやその作りに\nした理由についてさらに知りたいと思った。」「歴史に対してもっと人間関係的なところもこれからは見て行こうと\n思いました。」以上の内容を見ると、ワークブックやグループワークで「考えながら観察する」ことの重要性を理\n解する学生もいることが分かり、ワークブックやグループワーク、学芸員の解説を用いた史跡見学の重要性が改め\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n85 て\n確認できる。\nまた、国士舘大学と史跡の関係性についても以下のようなコメントがあった。「国士舘大学周辺には歴史的価値\nの高いものが多く存在していたことに驚いた。またその歴史が国士舘大学の創立にも深く関係がある点が多々あ\nり、今後より深く調べてみたいと思った。」「国士舘大学の周りには豪徳寺や松陰神社をはじめとする多くの史跡が\nあり歴史を研究する上で非常に恵まれた土地であることがわかった。」\n「大学に入学してから二か月くらいたつが、世田谷区の史跡を、特に世田谷線の方面は初めて回る場所がほとん\nどだったので、世田谷を少しでも知るのにいい機会となりました。そして、幕末の史跡が学校の近くにこんなにも\nあるのだということも確認することができました。」「国士舘大学にも様々な歴史があって歴史上の重要人物も国士\n舘大学の創立にかかわって影響を与えているのに驚いた。」「国士舘大学と周辺地域の関わりについて詳しく学びた\nいと感じました。」\n以上の内容を見ると、大学と周辺史跡の関係性について史跡をめぐりながら学ぶという作業が国士舘大学やその\n周辺地域の歴史への理解や関心を高めていることも分かり、初年次教育での有用性が窺える。さらに、班内でのグ\nループワークについても以下のようなコメントがみられた。\n「班のみんなと仲良くなることができてよかった。」「同じ班の友人との交流を増やすこともできました。」「今ま\nで話したことのない人たちと話すことができるいい機会でした。」「友達との仲も深まってすごくいい経験になりま\nした。」「最初は班の人と全然話せなかったが学外研修のおかげで仲良くなり協力できた。」「あまり喋らない人との\n交流も図れて有意義な時間を過ごすことができました。」「班員と初めて話す機会になって色々な人と話すことが出\n来て、友達が増えて楽しかったです。」「同じ班の仲間と交流できたことがよかったです。六班の発表を務め、緊張\n86\nしましたがいい経験になりました。」「友達が増えたし、コミュニケーションをとる機会が多くてとてもよかった。」\n「班の中で友達がたくさんでき、楽しく散策することができたので良かった。」「先生とも仲良くなれたし嬉しかっ\nた。日本史をもっと勉強して楽しく感じるように頑張りたいと思った。」\nこうした内容から、班単位での見学やグループ内での意見交換といった共同作業が学生同士の親睦を深め、コ\nミュニケーション力を向上させ、作業自体を有意義なものにしていることが分かり、グループワークの教育上の重\n要性が改めて確認できる。\nおわりに\n本論文では、学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」での試みとその教育的効\n果について検証してみたが、その内容をまとめると以下のようになる。アンケートでの学生の回答を見ると、今回\nの研修の内容は多くの学生にとって比較的に興味を感じ、歴史学に対する関心を高め、史跡に対する観察眼を養う\n作業となっていること、そして史跡見学をあまりしたことがない学生に史跡や歴史への興味をもたせる効果がある\nことが確認できた。\nまた、今回の学外研修で試みた事前学習としての「講義・レクチャー」と「世田谷デジタルミュージアムなどを\n使った下調べ作業」、散策ワークショップでのワークブックの記入作業、世田谷代官屋敷での学芸員の解説、事後\n学習としての「各班の観察結果の発表会」という一連の作業が一定の効果を生んでいることも確認できた。\n特に今回世田谷区郷土資料館の協力により実現した世田谷代官屋敷での学芸員の解説については、八割近くの学\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n87 生\nが役に立ったと回答し、学生のコメントから、史料にも基づいて建物の特徴やその時代的背景について分かりや\nすく丁寧に説明する語り口が効果を生んでいることが分かり、ワークブックの使用に加えて、その史跡に造詣があ\nる学芸員による実物を前にした解説が歴史を身近に感じさせ、好奇心を高めていることが確認できた。\nまた、今回重点的に試みた事前学習とワークブックの活用については、事前学習により基礎知識を学び、さらに\nワークブックに注目ポイントを記載したことにより、観察が効果的に進められていることが確認できた。また、世\n田谷デジタルミュージアムのQRコードや史跡のカラー写真、絵入の散策マップも一定の効果を生んでいることが\n窺えた。単に史跡の解説とコメント・メモの記入欄を掲載するだけではなく、より教育的効果を上げるためにはや\nはりこうした細やかな工夫が必要であると考えられる。\nさらに、班ごとでの散策や観察結果のまとめ作業、そして各班の代表者による発表会というグループワークにつ\nいては、「自分だけでは気づかないことを知ることができた」「今までの話したことがない人たちと話すことができ\nた」といった感想が見られ、視野を広げ、学生同士の親和性を高める作業として大きな効果を生んでいることが確\n認できた。このことから、あまり歴史学に関心がない学生が、学習意欲が高い学生と上手く交流を進め、歴史学に\n対する興味を高めるためには、学外研修で単にレポートなどを書かせるだけではなく、まとめの作業として発表会\nなどの意見交換会を導入することが極めて重要であると考えられる。\nなお、当日欠席した学生には対して行ったオンライン学習については一五名の欠席者が受講し、「今回の学外研\n修の内容が知識刺激(勉学上の刺激)になりましたか?」とのアンケートに対して、「はい」は九名、「まあまあ」\nが五名、「いいえ」が〇名、無回答が一名となり、感想でも「歴史ある建造物について学んだことで他の歴史ある\n建造物についても学びたいと思いました。今回は直接見ることはできませんでしたが、時間がある時に見に行きた\n88\nいと思いました。」といったコメントがあり、動画を用いた教材だけでも一定の教育効果があることが窺えた。欠\n席者にもこうした教材を提供してフォローをすることが重要になってくると考えられる。\n今回の学外研修では、大きな問題もなく、ほぼ予定どおりに作業を終えることができたが注目ポイントの記載内\n容をさらに工夫すればより効果を得られるようにも感じられた。また、地元の郷土資料館との連携、ワークブック\nの作成、グループワークによる発表会の実施が大きな効果を生んでいるため、今度もやり方を工夫しながら学外研\n修を実施し、その内容について検証してゆきたいと考えている。\n註\n(1)筆者小川は中村・相原両氏と共同研究の場である漢籍教材研究会で学外研修の内容を検討し、その成果を以下の論文にまとめ\nている。小川快之・中村威也・相原佳之「東洋文庫等での東洋史学コースの学外研修の教育的効果について」(『国士舘人文学』\n第九号、二〇一九年)、中村威也・小川快之・相原佳之「中国のメディアの歴史をテーマとした東洋文庫での学外研修の教育的\n効果について」(『国士舘人文学』第一一号、二〇二一年)。\n(2)国士舘と松陰神社の関係については、佐々博雄「国士舘創立と吉田松陰」(『国士舘史研究年報・楓厡』第六号、二〇一五年)、\n『国士舘百年史・通史編』(国士舘、二〇二一年)第一部第一章国士舘の創立、第二節私塾「国士館」の創立に詳しい。\n(3)詳しくは『重要文化財・都史跡世田谷代官屋敷』(世田谷区立郷土資料館、二〇一六年)、『世田谷区立郷土資料館・資料館だよ\nり』七二(二〇二〇年)参照。\n(4)大場信續については、浪江健雄「国士舘を支えた人々・大場信續」(『国士舘史研究年報・楓厡』第八号、二〇一七年)、前掲\n『国士舘百年史・通史編』第一部第二章中等教育機関の創設、第二節商業学校の創設と地域社会に詳しい。\n(5)以上の史跡解説については世田谷区が開設した世田谷区の文化財の総合的データベース「世田谷デジタルミュージアム」のウェ\nブサイト、及び豪徳寺のホームページを参照した。なお、ワークブックにはこの史跡解説と同様の文を記載した。\n学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について\n89 【\n追記】 今回の学外研修では世田谷区立郷土資料館の学芸員の方々の積極的なご協力がなければ大きな効果を生むことはできなかっ\nた。学芸員の方々に改めて感謝の意を表したい。__\n"}]}, "item_10002_version_type_181": {"attribute_name": "著者版フラグ", "attribute_value_mlt": [{"subitem_version_resource": "http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85", "subitem_version_type": "VoR"}]}, "item_creator": {"attribute_name": "著者", "attribute_type": "creator", "attribute_value_mlt": [{"creatorAffiliations": [{"affiliationNameIdentifiers": [{"affiliationNameIdentifier": "", "affiliationNameIdentifierScheme": "ISNI", "affiliationNameIdentifierURI": "http://www.isni.org/isni/"}], "affiliationNames": [{"affiliationName": "", "affiliationNameLang": "ja"}]}], "creatorNames": [{"creatorName": "眞保, 昌弘", "creatorNameLang": "ja"}, {"creatorName": "シンボ, マサヒロ", "creatorNameLang": "ja-Kana"}, {"creatorName": "Shimbo, Masahiro", "creatorNameLang": "en"}], "familyNames": [{"familyName": "眞保", "familyNameLang": "ja"}, {"familyName": "シンボ", "familyNameLang": "ja-Kana"}, {"familyName": "Shimbo", 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学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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本文 (4.8 MB)
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||
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公開日 | 2023-05-18 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 学外研修「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」の教育的効果について | |||||
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資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
見出し | ||||||
大見出し | 論文 | |||||
言語 | ja | |||||
見出し | ||||||
大見出し | Article | |||||
言語 | en | |||||
著者 |
眞保, 昌弘
× 眞保, 昌弘× 小川, 快之× SHIMBO, Masahiro× OGAWA, Yoshiyuki |
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著者ID | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
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内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | J-GLOBAL ID : 200901006388422331 | |||||
開催情報 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 学外研修 「吉田松陰・国士舘と彦根藩主井伊家ゆかりの地をめぐる散策」 2022年5月27日 (金) | |||||
書誌情報 |
国士舘史学 en : Kokushikan shigaku 巻 27, p. 61-89, 発行日 2023-03-20 |
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出版者 | ||||||
出版者 | 国士舘大学史学会 | |||||
NCID | ||||||
収録物識別子タイプ | NCID | |||||
収録物識別子 | AN10466645 | |||||
NDC | ||||||
主題Scheme | NDC | |||||
主題 | 207 | |||||
NDC | ||||||
主題Scheme | NDC | |||||
主題 | 377.15 | |||||
フォーマット | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | application/pdf | |||||
著者版フラグ | ||||||
出版タイプ | VoR | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||
キーワード | ||||||
歴史学教育 学外研修 松陰神社 国士舘 豪徳寺 世田谷代官屋敷 |