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アイテム
振幅変調された光格子中の冷却原子のダイナミクス
https://uec.repo.nii.ac.jp/records/824
https://uec.repo.nii.ac.jp/records/82491f4a268-0440-4a56-b931-9ce8c373e793
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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![]() |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||||||||
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公開日 | 2015-12-18 | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | 振幅変調された光格子中の冷却原子のダイナミクス | |||||||||||
言語 | ja | |||||||||||
タイトル | ||||||||||||
タイトル | Dynamics of ultracold atoms in the amplitude-modulated optical lattice | |||||||||||
言語 | en | |||||||||||
言語 | ||||||||||||
言語 | jpn | |||||||||||
資源タイプ | ||||||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||||||||
資源タイプ | doctoral thesis | |||||||||||
アクセス権 | ||||||||||||
アクセス権 | open access | |||||||||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||||||||
著者 |
山越, 智健
× 山越, 智健
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抄録 | ||||||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||||||
内容記述 | レーザー冷却技術の発達により中性原子気体を極低温領域(~10-9K)まで冷却する事が可能となった。原子がボーズ・アインシュタイン統計に従う場合、この温度領域では巨視的な量子オブジェクトであるボーズ・アインシュタイン凝縮体(BEC)が現れる。1995年に原子気体BECの実験的生成が成功して以来、極低温原子に関する様々な研究が実験・理論ともに行われてきた。近年特に興味を持たれている分野は、光格子と呼ばれるレーザー光によって作られる周期ポテンシャル中の冷却原子気体の振舞いと量子操作である。光格子中の冷却原子系で興味深い研究対象の一つは、特定の格子サイトに局在した固有状態の出現である。このような空間的局在状態は、調和トラップ等の冷却原子集団全体を閉じ込める外部トラップと光格子の複合ポテンシャル中で現れる。この状態に関する研究は2004年にフェルミ原子系で観測実験が行われ、局在状態の操作を用いた応用について示唆された。実験的に大きな進展を遂げたのは2012年および2013年にAarhus大学のArltらのグループによって行われたボーズ原子系の実験である。この実験では、まず光格子によるポテンシャルエネルギーの大きさを変調すること(光格子振幅変調)によって励起波束を生成する。そして励起波束が十分伝搬した後に、局在固有関数に脱励起させることによって、コヒーレントな局在波束を生成する。また光格子振幅変調の過程や励起波束の運動はコヒーレント操作の重要なツールであることに加えて、再帰現象に関連しているためそのダイナミクス自体が興味深い研究対象である。しかしながら、光格子振幅変調による励起過程、生成された励起波束のダイナミクスの理論的解析は十分行われてこなかった。そこで本研究では光格子中のボーズ粒子を対象とし、それらのプロセスがどのように記述されるかを調べるために理論研究を行った。実験によると励起された波束はBECと強く相互作用しないことが報告されているので、本論文では1次元で、原子間相互作用がない系(理想ボーズ気体)を扱う。初期状態の温度は絶対零度であることを仮定した。本論文中で用いるパラメーターは主に実験と同様とした。本論文の構成は以下の通りである。第1章では本研究の背景となる実験および理論の概要である。第2章ではBECについての簡単なレビューと、その研究の歴史的背景について説明する。第3章では周期ポテンシャル系における基礎的な事項と本論文で用いる数学的表記について説明する。この章では主に周期ポテンシャル系の特徴であるバンド構造(バンド指数、擬運動量によって指定されるブロッホ状態)、周期ポテンシャルに線形外場が加わった場合の粒子のダイナミクス、また外場が調和ポテンシャルの場合の1粒子固有状態の三つの事項について説明する。第4章ではArltらの実験手法について、具体的なパラメーターを用いてレビューを行う。特に研究の主題となる光格子振幅変調による励起波束の生成効率および励起波束の自由時間発展について実験結果の概要を説明する。第5章では光格子振幅変調による励起波束の生成過程について、数値シミュレーションと光格子振幅変調を摂動論的に取り扱う模型計算による結果を対比しながら説明する。ここで振幅変調による励起過程は、異なるバンドに属する同じ擬運動量を持つブロッホ状態間のラビ振動によって理解されることを示す。さらに典型的な実験パラメーター領域では、多準位の励起が引き起こされることを示す。またこれらの事実を利用して、振幅変調のタイミングと変調周波数をコントロールすることにより、特定のエネルギー状態への高効率な励起が可能であることを示す。第6章では振幅変調によって生成された励起波束の自由時間発展を、数値シミュレーションと古典模型による解析を基に説明する。特にバンドギャップが現れるバンド境界では二つの過程が同時に起こる。一つはBragg反射と呼ばれるバンド境界から同一バンドの異なるバンド境界への遷移(intraband遷移)であり、もう一つはLandau-Zener遷移と呼ばれる隣接バンド間の遷移(interband遷移)である。古典模型を用いる事によって、励起波束の運動がBragg反射によって誘起される位置および擬運動量空間における振動(Bloch振動)であることが分かる。またLandau-Zener遷移過程について、線形外場における遷移確率の公式を拡張して、調和トラップ系へと適用した。結果として調和トラップ系におけるLandau-Zener遷移確率の公式は線形外場の場合と異なり、励起波束の位置に依存することを示した。第7章で本論文の総括をする。 | |||||||||||
学位名 | ||||||||||||
学位名 | 博士(理学) | |||||||||||
学位授与機関 | ||||||||||||
学位授与機関識別子Scheme | kakenhi | |||||||||||
学位授与機関識別子 | 12612 | |||||||||||
学位授与機関名 | 電気通信大学 | |||||||||||
学位授与年度 | ||||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||||
内容記述 | 2015 | |||||||||||
学位授与年月日 | ||||||||||||
学位授与年月日 | 2015-12-18 | |||||||||||
学位授与番号 | ||||||||||||
学位授与番号 | 甲第836号 | |||||||||||
著者版フラグ | ||||||||||||
出版タイプ | VoR | |||||||||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 |